2009年07月30日

マ〜ドゥレ〜イラ〜♪

Bar Blen blen blen 宿口 豪 http://www.blenblenblen.jp

夏が来たっ!て感じですね。

俄然テンションが上がりますが、僕は夏の初めにいつも体調壊すんですよ。
早く暑さに慣れたいものです。

さて、そんな今年の夏、ウチの店で相変わらずヘヴィー・ローテーションなのがアルリンド・クルスの『MTV Ao Vivo』デース。

80年代初頭からフンド・ヂ・キンタウのフロント・マンとしてパゴーヂの黄金期を築き、またその後90年代はソンブリーニャとのタッグで名曲を量産し続けたアルリンド。

そしてソロとして第3のピークを迎え、ノリにノリまくっている彼の“今”が凝縮されているのが本作なのだ。

マリア・ヒタ『Samba Meu』やパウラ・リマ『Sinceramente』などへの楽曲提供、マルセロD2やレアンドロ・サプカイ(マリア・ヒタのプロデューサーにして今の彼氏!)ら新世代との交流を見れば、今の彼がどれだけ重要なポジションにいるか解るでしょ?

弾けるパルチード・アルトに始まる「これぞパゴーヂ!」な曲から、みんなで一緒に歌いたくなる懐っこいメロディーまで。
豪華ゲスト(と言っても彼にとってはいつものダチ)と共に奏でられる演奏は必聴ですゼ。

中でも印象的な曲と言えば・・・「Meu Lugar」ですな。うーん、サイコー!

サビで繰り返される“マドゥレイラ”っていうのは、昔の女の名前じゃないよ、地名なのです。
ジョルジ・ベンジョールもこの地をタイトルにしたカッチョいい曲を歌ってますよ。

リオの中心地からバスで北西に40分から1時間くらい、電車だと「絶対乗るな」と言われるゾナ・ノルチ方面、10数駅目にあるのがマドゥレイラ。

さて、そのマドゥレイラに何があるの?と言われれば・・・そこにはリオの4大サンバ連のうち2つの本拠地があるのです。

1つ目がブルーのリボンでお馴染みのポルテーラ。今年のブラジル映画祭の大目玉『O Misterio do Samba』(プロデューサーはマリーザ・モンチ!)はポルテーラの長老たちをルポした貴重なアーカイヴ、必見ですぞ!

そしてもう1つが、インペリオ・セハーノ。インペリオ・セハーノとは・・・コレは僕が語れることではないんですよ。

皆さんはKTa☆brasil(ケイタブラジル)という男を知っていますか?

数々のイベント、番組でのMCやDJ、パーカッショニストとして多忙を極めるお祭り男、ご存知の方も多いことでしょう。
彼が長年参加し続けているサンバ・チームこそ、このインペリオ・セハーノなのです。詳しくはコチラを御覧アレ!

さて、KTa君と言えば。
この度Newsweek誌が選ぶ「世界に尊敬される日本人100人」に選ばれました。コレは凄い!

普段から勉強熱心で、やりたいことに注ぐエネルギー量が半端ない彼の努力と才能が認められた結果ですな。

おめでとう!!KTaくん!

KTa君の声を聴いたことがありますか?
ブログだけでは伝わりきらない彼の熱いハートが絶対に届くハズなので、是非彼の仕掛けるパーティーに遊びに行ってみてください!
スッゲー楽しいから。

そして文章だけではない、彼の“生”の声に是非耳を傾けてください!


話をマドゥレイラに戻しましょう。

2007年の2月、店を2週間休んでブラジルに行っちゃったときの話。

当時リオに滞在中だった友人とコパカバーナ海岸で待ち合わせをしたのです。

普段から割とグダグダな友人は相変わらず遅れてきました。

すっかり日に焼けてちょっとカリオカかぶれになっていた彼とビールをグビグビ飲みながら、彼は将来についていろいろ話してくれました。

バーテンやりながら音楽を続けたい、日本でもっと楽しいサンバ環境を作りたいetc…彼の妄想は尽きることがない様子。

後日一緒にマドゥレイラに行こうと誘われ、モチロン快諾、その日は昼過ぎに別れました。


そして数日後。

セントロで待ち合わせ、バスでマドゥレイラへ。

こんな遠くまで来ちゃって大丈夫かな〜なんて思いつつようやく到着、ショッピング・センターもあるなかなか賑やかな街でしたが、人の視線が凄かった。

東洋人が珍しかったんでしょうね、日系人なんてココにはいないんですよ。

そもそも観光で行くような場所ではないんですね。

その日はインペリオ・セハーノの練習場でアルリンド・クルス主催のイベントがあるとのこと。

ステージに近いテーブルを確保、缶ビールを文字通りバケツに山ほど用意して準備オッケー!

アルリンドは勿論、マルセロD2やベッチ・カルヴァーリョ、ピキ・ノーヴォ、グスタヴォ・リンス、その他いろいろ出てきてテンション上がりまくり!

友人は隣のテーブルにいたオバチャンに大モテで、一緒に踊ったりビールをしこたま飲んだりで、気づけばもう深夜3時でした。

帰りは当然バスもなく、コンビと呼ばれる乗り合いワゴン車でなんとか戻り、ホテルに着いたのは明け方。

う〜ん、とてもいい思い出です(遠い目)。



さて、その友人、camaci(カマシ)君は帰国するや否や、妄想を実現化するため走りだしました。いつものグダグダがちょっとウソのように。

そしてそのわずか数ヵ月後、aniさんが中心となって横浜に小サンバ集団G.R.B.P mocidade vagabundaを設立、関内にサンバをコンセプトにしたバー、barracao da mocidadeをオープンさせてしまうのでした。

それからの彼らの活動は皆さんご存知の方も多いことでしょう。数々のクラブ・イベントやパーティーに出演、その活動は多岐に渡ります。

彼らの楽屋を訪ねるとオモシロいんですよ。ある人は黙々とイメトレ、ある人は酒を飲みすぎていて他のメンバーに怒られ、ある人はずっとくだらない冗談を言いあって爆笑しあったりと、みんな表情豊か。

ブラジルってこういう奴らばっかだよな〜なんてニンマリしちゃうんですよ。


そしてなんと!この度2000組近い応募の中からわずか16組という狭き門を突破し、彼らはサマーソニックに出場することになりました!

コレはスゴイぞ!おめでとう!!

弾けまくっちゃってくださいよ!

皆さん、是非彼らの躍動感溢れるステージを目の当たりにしてください。



さて、KTa☆brasilとmocidade vagabundaの共通点と言えば。

彼らは物凄くインテリで勉強熱心だし、経験もウンチクも人一倍蓄えている。

でも人前に出てパフォーマンスをすることを「エンターテイメント」であると自覚しているから、ウンチクは家の引き出しにしまってくるんですよね。

“クラブ”という夜の遊び場にはできるだけアカデミックな要素は持ち込まないように。

何の予備知識も持たない普通の子が、普通に興味を持ってくれることを願って。

時に自称ブラジル通の人たちから揶揄されることもあるでしょう。「軽いよね」なんて言われちゃったりして。

でもそんな雑音は彼らの耳には入らない。

なぜなら自分達の大好きなモノを日本中に広げようという使命感を持っているし、自分達の活動が楽しくてしょうがないから。

そしてそんな彼らを、僕は同じブラジル音楽好きとして共感し、誇りに思うし、応援しています。

イェイ!いいぞ、いいぞ〜!


でもまだまだカッコイイ連中がいるから紹介させてくださーい!

まずはブレンの火・土曜日を手伝ってくれてるゆうこちゃん率いるBAQUEBA(バッキバ)だ。

レシーフェの重量級リズム、マラカトゥを演奏するイケメン&カワイコちゃんタイコ集団だぜ〜。

今年の「Saude!Saudade…Carval2009」のオープニング・アクトで衝撃のお披露目以後、現在はDJのスクラッチもフィーチャーして活動中。

カッコいいゼ〜!!

ワークショップも随時開催中とのこと。

今後もイロイロな予定が入ってるっぽいよ。詳しくはブレンで直接ゆうこちゃんに聞いてくれ〜!


そして期待の新人、カンタス村田&サンバ・マシーンズ

こないだ音源をもらったんだけど、コレが耳から離れない。

サンバ、ファンクを織り交ぜつつも仕上げはあくまでもポップスなのだが、ブラジル音楽通がニヤリとする箇所がたくさん用意されているのだ。

そして何といってもフロントマン、カンタス君の歌の存在感がイイネ!

ライブも結構やっているみたいだから要チェック!!


彼らに続けとばかりに僕もお店を適度にがんばりま〜す!
posted by ベーマイストレス at 17:17| Comment(0) | ブログ

2009年07月23日

ラティーナ 夏のセール開催中

Blenのゴウです。

最近ちょこちょこレヴューを書かせてもらっている月刊ラティーナ、今回はジョルジ・ベンジョールの81年盤を解説しましたので是非読んでくださいね〜。

そしてラティーナと言えば!毎年恒例、年2回のお楽しみ、セールが今まさに開催中ですよ〜。

リストはコチラ、今回も安い、ヤバイ!特価品も充実ですな〜。

探していたあんなCDやらこんなDVDやらを大人買いするチャンス!

7/25(土)までですよ〜、特価品目当ての方は特に急げ〜!
posted by ベーマイストレス at 15:15| Comment(0) | ブログ

2009年07月17日

7/20(月・祝)は青山に集合!

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先日コチラでお伝えしましたこのイベントに、Bar Blen blen blenが出店いたしまーす!当ブログで提案した「肉とダンス・カルチャーの明るい未来」が早くも実践される運びとなりましたよ、やったゼ!
ということで、皆様のご来場を心よりお待ちしております!


★SPIRAL RECORDS + NRT presents
 MUSIC SPIRAL vol.1 "Brasil 海と音楽"

 2009年7月20日 (月・祝)
 @EATS and MEETS Cay (南青山 / SPIRAL B1F)
 
 #1 WORKSHOP 16:00〜
 「この夏、海に連れていきたいブラジル音楽」
  ナビゲーター: 中原仁
  
 #2 SPECIAL LIVE
  naomi & goro

 #3 DJ EVENT 17:30〜
 「Samba-Nova」
  DJs: 成田佳洋(NRT)、宿口豪、haraguchic、中原仁
  Guest DJ: 橋本徹(SUBURBIA)
  Brasilian Food: Bar Blen blen blen
  
 CHARGE:
  WORKSHOP / SPECIAL LIVE / Samba-Nova 共通チケット ¥4,000
    ※定員あり / 予約可
  Samba-Novaのみご入場のお客様 ¥3,000
 
 詳細はコチラ
 
SPIRAL RECORDS(南青山 / SPIRAL 1F)の今夏のキャンペーン"Brasil 海と音楽" を記念したスペシャル・イベントが開催!

放送21年目を迎えたブラジル音楽のラジオ・プログラム「SAUDE! SAUDADE...」(J-WAVE)のプロデューサー、中原仁による "この夏、海に連れていきたいブラジル音楽" をテーマとしたワークショップに、7月8日に新作をリリースするnaomi & goroのスペシャル・ライブ、そして東京のブラジル音楽シーンを代表するDJイベント "Samba-Nova" が同時開催!

<共通チケットのお問い合わせ / ご予約>
  電話予約 : SPIRAL RECORDS 03-3498-1224
  メールご予約 : sea-brasil@spiral.co.jp
  (ご予約開始 : 7月1日 AM11:00〜)
  
●メールでのご予約の際には、来場をご希望なさるお客様のお名前をカタカナ・フルネームでお書き添えください。ご予約が可能であるか、ご返信差し上げます。
●ご予約はお1人様につき、2名までとさせて頂きます。
●定員に達し次第、ご予約を終了させて頂きますので、ご了承ください。
●定員に達しますと、当日の共通チケットの販売はございません。確実にご入場をご希望のお客様には、早めのご予約をお勧め致します。
posted by ベーマイストレス at 06:54| Comment(2) | ブログ

2009年07月14日

カシャーサフォーラム2009開催!

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ブラジル大使館(北青山)で7月23日午後2時からカシャーサフォーラム2009が開催されますが、試飲会中、バルキーニョ東野がボサノヴァ演奏を数曲させていただきます。平日のお昼ですが、どなたでも参加できますので、ぜひ下記ページで詳細をご確認下さい。また、バルキーニョでも参加受付しておりますので、どうぞよろしくお願いします。

カシャーサフォーラム2009 with 試飲会!
posted by ベーマイストレス at 14:40| Comment(0) | ブログ

2009年07月10日

タイ料理とラム・トロピカリアとレモン・シャーベット、あるいはチルドレンズ・ゲーム

bar bossa 林 伸次 http://barbossa.com

 正直な話し、タイ料理なんて二度と口にしないと思っていました。というのは10数年前のエスニック料理ブームの時に一度タイ料理を食べて、「この味は自分には絶対ムリ」と痛感したからです。

 話しは少しそれるのですが、私はありとあらゆるものに対して趣味が「OL女子大生的」なんですね。いわゆる渋いものとか難解なものって全くわかんないんです。ホルモンやシメ鯖、ヌーヴェル・バーグやフリー・ジャズ、腕時計や真空管アンプ、アイラモルトやハーブ系リキュール、といった世の中の渋い趣味のものが全部ダメなんです。

 だからその流れで、タイ料理はちょっとハーブが多すぎてダメだなと思っていたんです。

 でも、吉祥寺を妻と歩いていてなんとなく目に入ったタイ料理屋さんに飛び込んでみたんですね。というのは最近、期待して出かけた飲食店がことごとく自分の趣味にあわず、何か新しい味のジャンルに挑戦してみたいなと思っていたんです。

 するとどうでしょう。そのタイ料理屋さんで出てくる料理が何もかもおいしくて、あれいったいどうしたんだろうと思ったわけなんです。

 これは理由はすぐに判明しました。結婚してから毎日妻の料理を食べているわけですが(私は全く料理ができません)、妻はハーブが好きでやたらと料理に入れちゃうんですね。それでいつの間にか自分の味覚が変化していたんです。

 そうか、ハッカクやパクチーを入れるからこそ味に多くの重なりや深みが出来てより食材のおいしさを楽しめるんだな、ということが理解できるようになっていたんです。

 でも、今までタイ料理って全くのノーチェックだったので、どういうお店や料理がオススメなのか全然知りません。そこでお願いがあるのですが、オススメのタイ料理のお店とか料理とかを教えてもらえませんでしょうか。

 あの、もちろんバール・ボッサの店内で教えてほしいのですが、コメントに残してくれるのもありですよ。って書いても、なぜかコメントはくれないんですよね…

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 次はお店の宣伝です。

 ラム・トロピカリアという飲み物を7月下旬から始めます。

 本当はラムにパイナップルとマンゴーとレモンを漬け込んだラム・パンチなのですが、妻が「『ラム・パンチ』って名前がオシャレじゃない。私だったら名前で頼まない」と言うので、名前を考えたところ、「ラム・トロピカリア」という名前になりました。はい、もちろんカエターノ・ヴェローゾのファンがどうしても注文してみたくなるというのをねらった上でのネーミングです。でも、ホントおいしいですよ。

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 あと、オープン当初から「アイスとかシャーベットとかないんですか?」ってずっと言われ続けていたのですが、やっと理想的な味に出会ったので始めます。

 自家製のレモン・シャーベットです。ホント、すごくシンプルなレモンの酸味だけが楽しめる味です。たぶん、ちょっとしたお口直しで注文される人が多いだろうなと思ったので「一口サイズで¥300」という価格設定にしました。ちょっとサッパリしたいという方は是非お試しください。

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 さて「チルドレンズ・ゲーム」というお題でお話を書くことですよね。

 最初は女性受けするあたたかい子供の遊びの話しを書こうと思っていたのですが、「いやいや、子供の遊びってホントはすごく残酷なんだよな」と思い直して下のような話しを書きました。

 ゴウさん東野さん、またまた重い話しですいません。重い話しが嫌いな人は読まないで下さいね。

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 僕たちがまだ小学校にあがる前、ミホちゃんが呪いの言葉を教えてくれたよね。あの頃僕は近所の悪ガキ3人組にいつもいじめられていて、それを見かねたミホちゃんが
「私がすごくよくきく呪いの言葉を教えてあげるから、それであいつらに仕返ししようよ」って言ってくれたんだっけ。

 あの悪ガキ3人が池で溺れて死んでしまったのは、やっぱりあの呪いの言葉が原因だったんだよね。まあとにかくあの後、僕には平和な生活が戻ってきたからとても嬉しかったんだけど。

 ミホちゃん。小学4年生の時にすごく体罰がひどかった男の先生がいたのって覚えているかな。一度、僕は全然悪いことをしていないのに「教室全員の責任だ」って言ってその先生がみんなの顔を往復ビンタしたことがあったんだ。

 で、僕、うちに帰ってあのミホちゃんに教えてもらった呪いの言葉をとなえたんだ。そしたらその先生、交通事故で下半身不随になっちゃってね。教室にはまた平和が戻ってきたんだ。

 高校の時にミホちゃんに言い寄ってくるキザな男がいたのは覚えているかな。ミホちゃんはたぶん嫌がっていたはずなのに、あいついつもミホちゃんにプレゼントとか渡していたじゃない。

 で、僕、ミホちゃんのことを助けなきゃと思って、うちに帰ってあの呪いの言葉を使ったんだ。そしたらあのキザな男、大火傷してひどい顔になっちゃったじゃない。それでミホちゃんからも離れていって。ミホちゃん、あの時、君を助けたのは僕だったんだよ。

 ミホちゃんが25才の時に結婚した男もいたよね。そうあの結婚式の時、ミホちゃん、最後に涙を流していたじゃない。僕だけは気がついたよ。ミホちゃんはこの結婚を本当は望んでいないんだって。

 もちろん僕はあの呪いの言葉でミホちゃんの夫になる男を消してしまったんだ。あの男は確か通り魔に刺されたんだよね。

 でもミホちゃん。気になるのは、その後、ミホちゃんは家で首を吊って死んでしまったよね。悩みがあるんなら僕に相談してくれれば良かったのに。僕はいつでもミホちゃんの味方だから、あの呪いの言葉でどんなやつでもやっつけてやったのに。

 ミホちゃんがいなくなってから僕はずっと部屋に閉じこもったまま毎日何にもしないで暮らしているんだ。両親は「何か仕事を探しなさい。いつまでも子供じゃないんだから」っていつもうるさいんだけど。

 昔、僕たちがまだ小さかった頃、ミホちゃんに教えてもらったあの呪いの言葉、今度は誰に使ってやろうか、最近はそればかりを考えて暮らしているんだ。

                ●

 アントニオ・カルロス・ジョビンが書いた曲で「チルドレンズ・ゲーム」というとても美しい曲があります。この曲はインストの時は「チルドレンズ・ゲーム」、ポルトガル語詞の時は「バラに降る雨」、英語だと「ダブル・レインボウ」というタイトルになります。今回はその「チルドレンズ・ゲーム」というタイトルを借りて書いてみました。

 次回はちゃんと音楽の話しにします。
posted by ベーマイストレス at 13:48| Comment(0) | ブログ

2009年07月07日

Barquinho1周年のお知らせ

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今日は七夕。いよいよ本格的な夏が訪れましたね。

さて、7月11日(土)にbarquinhoは1周年を迎えます。
はじめてのお店で不安の中、1年前にオープンいたしましたが日頃応援いただいているみなさまのおかげで、なんとか一周年を迎えることができました。ありがとうございました。

そこで、今週末の7月11日(日)はささやかながら1周年パーティーを催させていただきます。

この日はノーチャージでライヴを楽しんでいただけますのでぜひどうぞご来店くださいませ。

《7月11日(土)オープン1周年イベント》

○スペシャル・ライヴ

サブリナ&サンチェス / アルトゥール・ヴィタウ

open 20:00 / start 21:00
ノーチャージ 要オーダー

サブリナはbarquinhoでもこれまで2回ライヴをしてもらっていますが、東野が超プッシュしているブラジル人女性シンガーです。
エリス・レジーナやタニア・マリアが好きな方なら必ず驚く素晴らしい歌声をお楽しみください。

また、アルトゥールもいつもサブリナといっしょに出演してもらっていますが、独特の渋いサンバ・ソウルを演奏します。まだ若いのに沢山オリジナルを持っていますので、こちらもご期待くださいね。

また、それ以外にも飛び入りライヴもある予定です。東野も何曲か歌わせてもらおうと思っていますので、遅い時間からでもぜひお越しください。(通常通り朝4:30まで営業いたします)

それでは今週末baquinhoでお待ちしております!

バルキーニョ 東野
posted by ベーマイストレス at 14:35| Comment(0) | ブログ

2009年07月01日

美しきボサノヴァのミューズ

barquinho ヒガシノリュウイチロウ http://barquinho.biz/

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 前回「いかにしてボサノヴァ/ブラジル音楽にたどりついたか」ということで、そのきっかけとなったジョアン・ジルベルトのことを書きましたが、今回はボサノヴァ演奏を始めた頃にジョアンと同じくらい繰り返し聴いたナラ・レオンについて書いてみます。

 ボサノヴァ・ファンの間でナラ・レオンのイメージってどういうものでしょうか。「ボサノヴァのミューズで、大金持ちのお嬢さんで、そのお家の広々としたサロンでボサノヴァのセッションが開かれていた」という知識を持っている人は少なからずいるとは思いますが、実際にはあまりボサノヴァ・ファンの話題に上らない印象があります。「ジョアン最高!」「ジョビンは天才だ!」という声は頻繁に聞かれるのにナラ・レオンのことをじっくり語る人は極端に少ない気がするのです。今、手元に、昨年出された『Bossa Nova Guidebook 50-08』という冊子があります。ここでは35人の様々な分野で音楽にかかわっている方々がボサノヴァのおすすめアルバムを3枚ずつ選んでいますが、その中でナラ・レオンをあげているのはたった4人でした。(そのうち3人はbar bossaの林さん、カフェディモンシュの堀内さん、そして僕という超身内。)ちなみにジョアン・ジルベルトは25人、アントニオ・カルロス・ジョビンは9人。普段ブラジル音楽をかなりディープに聴いている人達の割合でこうですから、一般的にはさらにパーセンテージが低そうですね。

 確かにナラの歌声はアストラッド・ジルベルトやワンダ・サーのようにわかりやすい魅力に富んでいるわけではないし、ボサノヴァだけを歌ったアルバムも少ないです。さらに病気で早世してしまった(今年は没後20周年です)ことも、近年頻繁に来日しているジョアン・ジルベルト等とくらべて、語られる機会を少なくしている要因でしょうか。

 実際僕もナラの歌声が全てのジャンルの音楽ファンの心を鷲掴みにする魅力を持っていると思わないし(エリス・レジーナには確実にそれがある)、ボサノヴァ全盛時代に、なんでサンバやプロテスト・ソングなんて歌っていたのだろうというもどかしさもあります。しかし、やはりそれでもナラは最もボサノヴァの核心に近かった人だったと思うし、存在そのものがボサノヴァだったと思うのです。ナラはボサノヴァが本来持っていたラジカルな姿勢をくずさなかったゆえにボサノヴァから離れてしまったのですが、このあたりもナラのわかりにくさかもしれませんね。

 さて、ではナラの作品はどれから聴けば良いのでしょう。最初に書いたように僕はジョアン・ジルベルトを聴いた後に、ナラをよく聴いていたのですが作品的には『美しきボサノヴァのミューズ』と『イパネマの娘』という2枚のアルバムを繰り返し聴いていました。でも別にこれらを意識的に選んで聴いていたという訳ではなく、当時容易に手に入るアルバムの中でこの2枚が、ボサノヴァ・スタンダードを多く収録していて、曲を覚えるのに都合が良かったからという単純な理由からです。その後ナラのアルバムがいろいろ再発されてきましたが、それらを聴いた上でも、いまだにこの2枚を聴くことが多いし、初心者にすすめるならこの2枚が最高と思います。

 ボサノヴァ・スタンダードを多く含むこの2枚のアルバムですが、聴いてみるとその印象の違いに驚くと思います。まだ、60年代の喧騒がからだに残っていて、そこから完全に抜け切れていない71年パリ録音の『美しきボサノヴァのミューズ』が“陰”だとしたら、さらに年を重ね、「やはり自分はボサノヴァそのものなのだ」ということを再認識したかのようにボサノヴァの名曲を楽しげに歌う85年日本録音の『イパネマの娘』は“陽”と言えるでしょう。この“陰陽”2枚のアルバムを聴けば、主要なボサノヴァ・スタンダードを網羅することができるし、ナラ・レオンへの理解も深まると思うのです。両方に収められた「ワン・ノート・サンバ」「コルコヴァード」「イパネマの娘」「想いあふれて」「あなたと私」「デザフィナード」「メディテーション」を聴きくらべてみるのも楽しいかもしれません。(『イパネマの娘』は現在国内盤廃盤のようですが、ぜひ探してみてください)

 余談ですがつい最近(2009.6.17)『美しきボサノヴァのミューズ』がディモンシュの堀内さんの監修(言わずと知れたナラマニア)で、SHM-CD & 紙ジャケで再発されました。僕はこのCDを含めて3種類の『美しきボサノヴァのミューズ』を持っています。最初に買ったのはオリジナル全24曲から12曲を抜粋しナラの別のアルバム『五月の風』のジャケットイラストを流用したヴァージョンでした。所有してはいませんが、このヴァージョンと『エリス&トム』を2in1にしたCDもあったように思います。その後1998年にオリジナル2枚組の全曲を収めたCDが発売されたので嬉々としてそちらも購入し、ことあるごとにおすすめ文を書いていました。(『Bossa Nova Guidebook 50-08』にもこのアルバムをセレクトしました)そして最近紙ジャケの新しいヴァージョンを入手し聴いてみてびっくり! なんと、98年ヴァージョンと曲順が違うではありませんか。どうも98年のヴァージョンは2枚組の2枚目から始まっているようなのですね。これではアルバムの印象がかなり違う。もともとモノクロームな印象の静かなアルバムですが、超暗い「ポル・トーダ・ミーニャ・ヴィーダ」から始まることによってよりダークな印象になっていたと思います。僕はオリジナルLPを持っていないので98年のヴァージョンをオリジナルと思って聴いていたのですが、実は今回初めて「インセンサテス」から始まる“本当の”オリジナル・ヴァージョンを聴いたのですね。確かに「ヂマイス」で終わるこちらの方が、ストーリー性がナチュラルな気がします。

 また、解説も堀内さんが入魂の書き下ろしをされていますが、ここで重要な情報がひとつありました。今までギタリスト/シンガーのトゥッカがレコーディングに参加しているためギターはトウッカによるものと思われていましたが、どうもトウッカはキーボードを中心に弾いており、主要なギターはナラが弾いているということ。僕は昔からナラのギターが好きでこれぞボサノヴァ的バチーダ(右手の弾き方)だと思っていたので、今回この解説を読んでやはりそうだったのかと、合点がいきました。早めの曲では、ジョアン・ジルベルトが決してすることはないドゥルヴァル・フェヘイラ風バチーダがとても歯切れ良いし、スローな曲でもリズムの崩れることが無い安定した演奏を聴かせます。ジョアン・ジルベルトのバチーダは孤高で、コピーすることが困難ですが、ナラやカルロス・リラのバチーダは一般的ボサノヴァ・バチーダなので、誰もが習得しやすいものだと思います。ギター1本あればDIY的に演奏することができるのがボサノヴァの良さだとしたら、ナラのバチーダこそボサノヴァ的なのではないでしょうか。さあ、ギタリストのみなさんもナラのバチーダに注目してみてください。

※7月11日(土)Barquinhoはオープン1周年を迎えます。この日は20時オープンで、21時よりサブリナ&サンチェスとアルトゥール・ヴィタウのライヴを予定しています。(ノーチャージ!!)その他にも飛び入りライヴも考えていますので、ぜひ11日(土)はBarquinhoへ!!
posted by ベーマイストレス at 23:58| Comment(2) | ブログ