Bar Blen blen blen 宿口豪 http://www.blenblenblen.jp
皆さんに質問!
あなたはブラジルに住みたいと思いますか?
コレはよく店で話題になるテーマの1つなんですがね。
治安も心配だし、経済もここんとこリーマン・ショック(この響き、ホントいつも笑っちゃう)でまた落ちこんでますしね。
でも人の温かさは比べ物になりませんよね。みんな親切、人なつっこくておせっかい。日本人が失いつつある感覚がブラジルには普通にあります。
とあるお客さんの話。
その方は数年前仕事の都合でサンパウロに転勤になりました。奥さんと幼い子供を連れて。さぞかし不安だったでしょうね、地球の真裏の言葉も分からない国へ家族も連れていかなければならないのですから。
でも最初は訳のわからなかったその国の人々は、とても温かったのでした。ベビーカーを持って電車に乗れば我先にと手伝ってくれるし、道を尋ねれば、一生懸命教えてくれました。
サンパウロで2人目の子供も産まれ、上の子もレイシズムやいじめのない社会で伸び伸びと育ちましたが、とうとう帰国する日がやってきます。
数年ぶりに帰ってきた東京は安全だけど寂しい街でした。ベビーカーを持って電車に乗っても誰も手伝ってくれないどころか、まるで邪魔者扱いです。優先席に座っている若者たちは見向きもしません。子供も心なしか元気がなく、ブラジルに帰りたいと言い出しています。
そして9月の代々木公園でのブラジル・フェスティバル。家族で会場に着いたとき、もうもうと立ち込めるシュハスコの煙と肉・揚げ物の香り、ステージ上から聞こえてくるポルトガル語のアナウンスに、奥さんは思わず感極まって号泣してしまったそうです。
ちょっと考えさせられちゃいましたね。今の日本の社会は安全だけど、血が通っていない人々の群れに怖さを感じます。最早安全ではないのかもしれないし。
でも日本人って元来優しい人の代表みたいな存在ですよね。失くした財布が警察に届けられていた!とかってミラクルですよ。もっと誇りましょう、そういうとこ。
で、シャイなんすよね、僕達って。実は皆親切なんですよ。でも「席譲って断られたらどうしよう、恥は掻きたくないし」っていう思いが小さな親切に繋がらない。これは「出る杭は打つ」教育を施した国の責任では?
僕は草の根レベルですが、「1億総変なヤツ運動(仮)」を行っています。
ブラジルって変なヤツ多いんですよね。店員とかデカイ声で歌ってたりとか、会ったことないのに「よう、久しぶり!」とか。
危なくない(ココ案外重要)変なヤツが増えれば社会がユルくなるのでは、と思うのです。そんな変なヤツに比べれば、席を譲ることのハードルなんてめちゃくちゃ低くなるでしょ?全然恥ずかしくないってば。
僕はとりあえずピーピー口笛吹きながら歩いたり、独り言喋ったり、松屋とかで店員見えないのにデカイ声で「ごちそうさま!」とか言ってます。
これで日本ブラジル化計画が進行するか!?しないか。
話が大分逸れてしまった。そう、ブラジルに住みたいか、否か。
さて、僕はというと・・・
勿論ブラジルに住めるものならいつでも住みたい!アカラジェとか焼きチーズ食いまくって、アグア・ヂ・ココが日々飲める生活サイコー!なんて思うわけですよ。
でも初めてブラジルへ行ったときのこと。
バスでレシーフェからサンパウロに向けて日々ヨタヨタ移動してたんですけど、もう毎日ブラジル飯食い倒していたんですね。最初の3日間は顎が筋肉痛になりましたよ、肉硬いから。でも美味いんだな、コレが。噛めば噛むほど味がでるというか。
フェジョンと肉を毎日食い漁り、自分の体臭がエキゾチックな香りになり始めたのが日本を出発してから3週間後くらいかな、とうとうある日和食が食いたくて食いたくてしょうがなくなったのです。美味い味噌汁と焼き魚!甘くない麦茶!ふっくらした白米!
ブラジルに来てまで食すまい!と心に誓っていた和食をとうとう食べに行くことになりました。リオの和食レストラン『都』(そのすぐ近くにあった和食&メキシコ料理『水』って店もやたら気にはなったのだが)。
コカコーラの1.5ℓペットをガブ飲みしながら舟盛りの寿司を食いまくってるブラジル人カップルを横目に、タラの西京焼きや煮物を口に含んではウットリしてしまいましたよ。日本酒もすすむ、すすむ!(その後ラパにある巨大ライブハウス、フンヂサォン・プログレッソの非常階段で3時間寝てしまうことになるのだが)。高かったしお世辞にもスゲー美味いとは言えないけど、今まで食べた和食の中では3本指に入る感動があった。と同時に、やっぱり僕は和食がなきゃ生きていけない!と思ったのでした。
だ・か・ら、
1〜3月 ブラジル
4月〜12月 日本
コレが僕の理想の生活だな。
Festival de veraoとイエマンジャの祭り、そしてカルナヴァウをバイーアで過ごし、バスで各地を探訪。その後春の訪れが待つ日本
へ帰り、花見。初夏の清々しさを堪能したら、梅雨を避けるべくまたブラジルへ。途中NYにも寄らなくちゃ。そして蚊取り線香の香り漂う日本へ再度帰国、夏が去ると僕が最も好きな秋がとうとうやってくる。秋刀魚の刺身!焼き銀杏!松茸!紅葉を堪能したらもう12月、魚と酒が美味いゾッ!大晦日と正月は僕はしっぽり家族で過ごす派です。そしてまたブラジル行きのパッキング・・・
うーんダメだ、不可能だな、これは。
虚しくなるのでとっとと仕事でもすることにします。
2008年10月23日
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このネタ、とっても心に響いたのでついコメント残させていただきました。いや〜理想のプランですね、ブラジルと日本、半々!
やっぱりブラジルになくて日本にあるもの、それは和食のみならず食べ物全般の美味しさです。ブラジル大好きになったけど、やっぱり白いふっくらご飯は忘れられません…
最初に登場された駐在員の奥様の涙、わかる気がするなぁ。私もいつの日か、そんな涙を流す日が来るのかなぁ〜と思いながら拝見しました。
長文失礼しました!今後とも楽しみに読ませていただきます。
ある民族が、他の民族を支配した時、一番最後まで変わらないのが「食習慣」だそうです。
「服装」はすぐに変わるし(僕らもチョンマゲはすぐに捨てましたよね)、「言語」も一世代待てば支配民族の言語に変わるそうです。
でも、食べ物の好みはホント、いつまでも変わらないですよね。和食、おいしいです。
みなさんも次の戦争でまた「侵略」した時は参考にして下さい。
コメントありがとうございます!
サルヴァドールにお住まいなのですね、羨ましいッス(涙)。。。あぁ、「ダダ」のボボ・ヂ・カマラォン、「イェマンジャ」のムケッカ。。。和食が最高ですけど、ここ日本でバイーア料理食べられるところってホントないんですよ。。。
そちらはそろそろ夏の始まりなのでしょうか。
いつかサルヴァドールでお会いしましょう!
日本は世界のおいしいモノがいっぱい食べられるからいいっすよね!
最後の1行は時事ネタっすね!
先日、カオリさん(中原仁さんの奥さん)が「ゴウさんは気の使い方が細かくてホント女子なんだよね。林さんはオカマっぽくて気を使っている風なんだけど、結構適当で男子なんだよね」と分析してました。
>そちらはそろそろ夏の始まりなのでしょうか。
と、「相手の気持ちにすぐなれる」という箇所に僕もカオリさんと同じようなことを感じました。
って分析しすぎですね。
あ、「時事ネタ」気付いていただいてどうもです。