2009年09月03日

アストラッド・ジルベルトの謎

barquinho ヒガシノリュウイチロウ http://barquinho.biz/

AstrudGilberto.jpg

 今回は少しアストラッド・ジルベルトのことを…。アストラッドって、多くの人がボサノヴァを意識し、聴き始める入り口にいるアーティストなのではないでしょうか。実際僕も若い時にアルバイトしていた喫茶店にあったレコードで初めて聴いて興味を持ち、ベスト盤を買って聴きこんだくちです。でも、人は何故ボサノヴァやブラジル音楽にのめりこんでいくと、アストラッドを聴かなくなっていくのでしょう。アメリカで活躍したから?ブラジルで人気が無いから?英語で歌うから?作品を重ねるごとにブラジルっぽくなくなったから?いまいち本人にアーティスティックなポリシーを感じられないから? まあ、どれも僕が勝手に想像で書いているわけですけど、当たらずといえども遠からずというところではないかな。熱心なブラジル音楽ファンのあいだでは「アストラッド好き」って言うのさえ憚られる空気さえ感じられたりします。

 そんなアストラッドへのいわれのない偏見を覆すべく思い切って書いてしまいますが、僕はアストラッド・ジルベルトのファースト・アルバム『The Astrud Gilberto Album』をボサノヴァの最高傑作のひとつと考えています。とは言うものの僕が単にひとりで叫んでいるだけで、全く何の権威も無いわけだし、ボサノヴァの秀逸なアルバムは他にも沢山あるのはわかりますが、とりあえずボサノヴァファンにもう一度アストラッド・ジルベルトを聴いてもらうためにもそう言い切ってしまいましょう。

 『The Astrud Gilberto Album』は日本盤で『おいしい水』というタイトルで出ていて現在まで何度も再発されているので入手は困難ではないと思います。さて、何故このアルバムをボサノヴァの最高傑作と考えるかというと、まず第一に選曲のわかりやすさです。このアルバムはドリヴァル・カイミの「アンド・ローゼズ・アンド・ローゼズ」の1曲を除き全てアントニオ・カルロス・ジョビンの作品で、スタンダード・ナンバーを多く含み、さらにジョビン自信もギターとヴォーカルで参加しています。演奏面ではさらにピアノにジョアン・ドナートが参加しているのも聴き所ですし、マーティ・ペイチのオーケストラ・アレンジも過不足無く心地良い。そしてなんと言っても素晴らしいのはアストラッドの歌声。『ゲッツ/ジルベルト』の「イパネマの娘」と「コルコヴァード」の延長線上にある初々しい歌声を全編で聴かせてくれます。このアルバムの企画は当然、シングル盤「イパネマの娘」の大ヒットを受けてのものなので、プロデューサーであるクリード・テイラーの気合いも相当なものだったのではないでしょうか。おすすめの1曲はアルバム最後の「All That's Left Is to Say Goodbye」。この曲はポルトガル語の「É Preciso Dizer Adeus」の方が有名かもしれませんが、アストラッドのヴァージョンは他のものよりリズムが軽やかで全く別の曲のよう。聴き比べてみるのも面白いと思いますよ。

 こういう仮定をするのは不毛とは思いますがあえて言うと、もしアストラッド・ジルベルトがいなかったら、こんなにも世界にボサノヴァは浸透しなかったと思うのです。アントニオ・カルロス・ジョビンの良さ、ジョアン・ジルベルトの良さは音楽的にマニアックな嗜好の人にうける性質のもので、『ゲッツ/ジルベルト』にしてもアストラッドのヴォーカルが入っていなければ、大ヒットは難しかったでしょう。そう、あの「イパネマの娘」はアストラッドの歌声があったから世界的に大ヒットしたと思うのです。以前あるボサノヴァのTVドキュメンタリー番組で名ベーシスト、セバスチァン・ネットが、『ゲッツ/ジルベルト』録音時のアストラッドのヴォーカルを「ひどかった、最悪だった」としきりにこきおろしていましたが、何故そこまで言うのか不思議でなりませんでした。だって、アストラッドのヴォーカルが魅力的だったからこそ、プロデューサーのクリード・テイラーはシングル盤「イパネマの娘」をアストラッドのヴォーカルのみを残して(ジョアン・ジルベルトを削除して)リリースし、それがマニア以外の一般の音楽ファンに受け入れられたのですから。

 アストラッドのヴォーカルの最大の魅力は「拙さと大人っぽさの絶妙なブレンド」でしょうか。歌を巧く聴かせる要素である声量、抑揚、ビブラートはどれも無いに等しいのに声質が大人っぽくクールなので、クロディーヌ・ロンジェやジェーン・バーキンのようなささやき系ロリータ・テイストになっていないところや、高音部の不安定さが儚い感じを醸し出しているところなどは、偶然とも思えるけどそれも一種の実力。そしてこれは特筆すべきところだけど、ちゃんとブラジルのリズム感を持っているところもポイントが高いですね。

 近年になってボサノヴァ初期の音源がネット上に流れ出し、今まで絶対に聴くことができないと思っていた貴重な演奏が続々と聴けるようになったのですが、1960年5月に行われた建築大学でのボサノヴァ・コンサートの記録もそのひとつ。なんとこのコンサートのトリにジョアン・ジルベルトがアストラッド・ジルベルトといっしょに出演しているのです。注目すべきは当時のアストラッドの歌声。これが、「イパネマの娘」やそれ以降の歌声と全く違う堂々としたものなのですね。当時のシルヴィア・テリスの唱法をまねている感じでしょうか。つまりまだサンバ・カンサォンの香りが残る歌声なのです。この演奏から「イパネマの娘」まで4年の歳月があるのですが、どういう経緯でアストラッドのヴォーカルが変化を遂げたのかが謎です。だって、1960年の時点では、上手いとは思うけどありがちな歌声なのです。もしジョアンが「イパネマの娘」で聴かれるような唱法に導いたとするならば、なぜこの時点で同じ歌い方をしていないのでしょう。きっと、人前で歌うまでにジョアンとかなりの量のリハーサルをしていたはずだし、ジョアンの歌声もいやというほど聴いていたはずなので、ジョアンの指導ではないような気がするのです。それではジョビン? クリード・テイラー? それともアストラッド自信が自分で編みだした唱法なのでしょうか? この疑問に対する答えが書かれた文献や話を聞いた事が無いので、どなたか答えを知っていたらお教えください。お店でワイワイこれについて議論するのも楽しいかもしれませんね。
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2009年08月25日

Shit,Damn,Motherfucker! それでもスーパー・ポジティブ・シンキング 2009

Bar Blen blen blen 宿口 豪 http://www.blenblenblen.jp

厄年じゃないんですけどね。

嫌なことが多過ぎなんですよ、何なのだろう一体。

2月には原チャリで事故りました。完全に自爆でしたが、数日間松葉杖。

5月には水難の相がでました。

シュハスコをやれば大雨で凍えるほど寒い中、危うく川の中洲に取り残されそうになる始末。

まあそれでも100人くらい来てくれましたけどね。


その数日後、店が何故か水浸しに。

ビルの上のテナントさんの工事で不具合が生じて、ポタポタと水漏れしてたんですね。

レコードが水没してたらハッキリ言って数千万円請求しますけど、何も害がなかったのでよかった!と思っていたら、キッチンの高いところにある引き出しにどうやら水が溜まっていたみたいで。

その中のものを取ろうとしたら、
ドリフばりに頭からザバッーといっちゃいました、営業中に。

幸いTシャツの予備があったからすぐに着替えたんですけど。

水も滴るいいバーだねっ!とはバイトのチカちゃんの弁。

まあ、そういうことにしときましたけどね。


夏が始まってからはまあ、コレがひどくてですねぇ。
モノをなくすんですよ。

ある日、店に着いて鍵を取り出そうとしたらポケットにあるはずのそれがないんですよ。

ひょっとして地元の駅に置いてきた原チャリに挿しっぱなしか!ということで、帰宅ラッシュの中、家に向かって逆戻り。

手には冷凍の海老やら野菜やらデカイ荷物がドッサリ、ようやく着いた駅の原チャリに鍵は無事にあったからまだ良かったんだな、この時は。


こないだ実家の群馬県太田市に帰省して、友人が営む居酒屋で同窓会がありました。

懐かしい面々との再会に、順調に酒もすすみます。
そして場所を変えて2次会ということで、自転車に乗りフラフラと目と鼻の先にある居酒屋に到着した瞬間、冷や汗が。

財布がない。

しかも今日に限って数日分の売上がアノ中に。。。
免許証、定期、保険証、カード類、全てアノ中に。。。

金を支払って店を出てからわずか5分の出来事でした。
すぐに来た道を戻り、何往復をするも、影も形も見当たらない。

ご存知の方もいるかと思われますが、太田駅前というのは北関東最大規模の夜の歓楽街なワケですよ。
深夜0時でも割と人通りは多いんだな。

怪しい店がズラッと並んでいるんですね。呼び込みがそこらじゅうで声を掛けているんですよ。

そりゃあ金を拾えば遊び場には困りませんよね。

電話で遺失物届けをした後カード類をすぐに止めて、さっさと家に帰りました。

数日後太田警察より連絡があり、財布が見つかったとのコト。

駅前のドンキホーテの敷地内にて翌日拾われたみたいです。
モチロン現金は全て抜かれていましたが、幸い他のものは全て入っていました。

「全部自分が悪いからしょうがないですね〜」なんて、後日店で中原仁さんに報告していたら、「きっと金に困ったブラジル人が拾って、その金で今頃なんとか今月も生活できたとか言いながら感謝されているんじゃないかな」なんておっしゃられて。なるほど!そうだ!なんて。


まあ、そういうことにしときましたけどね。


そして、またやっちまったよ、ポーハ。

8/23(日)のこと。
この日は逗子海岸にてオモシロ・イベントが同時多発!

まず橋本徹さんのブランニューCD『Mellow Beats Friend&Lovers』のリリースパーティー@音魂。

DJは橋本さん、中村智昭くん、Soil&”Pimp”Sessionの社長、nujabes、DJ Mitsu the Beats、そしてライブがCalmとJ.A.Mという超豪華イベントだったんですよ。

みんな素晴らしいのは当ったり前なのだが、個人的に圧倒的だったのがJ.A.M

以前中村智昭くんが六本木のAlfieで彼らとパーティーを主催していた時に、中村君から「ホントやばいんだよ!」と常々聞かされていたんだけど、ホント凄かった。

ていうか、音楽ってやっぱり素晴らしいな!と心の底から感じ、しばらく言葉にならなかった。

1st収録曲からロイ・エアーズのカバー含め数曲、新曲の「産業革命」(笑)、最後は超高速の「Night in Tunisia」。
圧巻でした。
何より3人の表情がイイ!コレだよ、コレ。
海岸でピアノ・トリオでお客さん盛り上がりまくり、凄くない?

と抽象的にしか未だに表現できないので、コチラをご覧下さい。

橋本さんもとてもいい表情をしてました。R.kellyの「Summer Bunnies」かかったところで僕のテンションも最高潮!
このパーティー、お客さんが皆いい表情してました、グッド・ヴァイブス!!

そして場所をちょっと移動して。

そう、もはやオナジミ、ブラジルの海の家ピレキーニョでぇ〜す。
この日はディモンシュの堀内さん主催のテルサだったのです。

こちらも皆楽しそう。
メンバーもいつものDJ陣にプラスしてゲストは中原仁さんとWillie Whopperさん、そして箱バンのZamba Bemのライブに映画の上映という豪華な内容。

さあ、この辺りから雲行きが怪しくなりますよ〜。

もう楽しすぎてテキーラをボトル買いです。
いい音楽に酒!!最高の組み合わせです。
シャブはダメ、絶対!
(余談ですが、年に一回いつも井の頭線の改札辺りで「ドラッグ撲滅アコースティック・ライブ祭り」とかやってるんですけど、ホントつまらないんですよ。
「シャブ打つぐらいならテキーラ飲もうぜ!アコースティック・ライブ祭り」とかにすればいいのにな〜とか思います。)

テキーラを皆でイェ〜イなんて飲んでいたのですが。。。
さあ、その先の記憶がございません。

僕滅多に記憶なくさないんですけど、前日楽しみすぎて全然寝れなかったんですよ(って34歳のセリフじゃないですね。。。)。

睡眠不足からか、浜辺に倒れて爆睡していたそうです。
(ちなみに2年前にはウチのバイトのチカちゃんが同じ場所に倒れました。そしてバイトのゆうこちゃんは今年のシュハスコで多摩川で倒れました。やっぱり僕は見る目があるのかも。)

最後はモシダーヂ・ヴァガブンダの皆様が僕を担いで持ち帰ってくれたとのコト。
やっちまいました。。。

生まれてすいません。

そして、携帯を失くしてしまったのでした。

恐らく砂浜に埋もれていることでしょう。
完全に自業自得ですね。

でも携帯なんかなくしちゃっても別にいいんですよ。

ただ素晴らしい音楽を聴かせてくれる仲間や先輩方、一緒に笑い合える友達、酔った僕に蹴られたり水掛けられながらも背負ってくれるような友達だけは絶対に失いたくないな〜、なんて。

まあ、そういうことにしときましたけどね。
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2009年08月21日

Blenにてポルトガル語教室始まります!

Blenのゴウです。

毎週土曜日ブレンの開店前に行われていた、荒井めぐみさんによるポル語教室が双方の都合により終了して早数ヶ月。
ちょっと淋しい土曜日にも慣れかけた今日この頃ですが、ここで朗報!

ブレンの看板バイト、ゆうこちゃんがお客さんからの多数の要望(!)にお答えして、とうとうポルトガル語教室を始めることになりました〜!パチパチパチ〜!

ゆうこちゃんは語学の最高学府・東京外語大ポルトガル語科卒にして、ブラジル滞在歴2年という輝かしい経歴の持ち主。
自身が率いるパーカッション集団BAQUEBAでは毎月ワークショップを開催しており、初心者に物事をイチから教えることは彼女の最も得意とするところなのです。


語学ずっと習ってるのに何で私は喋れないんだろう?って人、いませんか?

ABCからはじめる超初心者クラスながら、彼女が追求するのは実践力。
スグに使える日常会話フレーズを覚えて、酒場で会ったブラジル人とも会話ができるようになりたいと思いませんか?

90分間みっちり集中レッスンが月2回。

興味のある方、まずは体験レッスンから!

以下詳細です!

E AÍ!? BRASIL!!
ポルトガル語入門クラス!!


9月19日(土)スタート!!(初回は体験レッスン!1500円。予約不要です。)

毎月第1・3土曜日
18:00〜19:30

場所 渋谷Bar Blen blen blen 
   渋谷区道玄坂1-17-12 野々ビル2F
   03-3461-6533

料金 月謝6000円 (+1ドリンクオーダー)
   入会金・教材費等はかかりません。

ABCから学ぶ超入門クラスです。
ポルトガル語のしくみや発音などから丁寧に教えていきます。
みんなでわいわいしゃべりながら、すぐに使える日常会話フレーズを楽しく覚えていきましょう。


古尾谷悠子
東京外国語大学ポルトガル語専攻卒業。
在学中に1年間ブラジル・バイーア連邦大学に留学。
卒業後、2度にわたり北東部ペルナンブーコ州を中心に長期滞在。
現在はパーカショニストとして都内で音楽活動中。
CD歌詞対訳ほか、翻訳経験多数。

お申し込み・お問い合わせ
yuco@tamancobuco.com
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2009年08月09日

最近の気になる音楽とか

bar bossa 林 伸次 http://barbossa.com/index.html

 バンドネオン奏者の北村聡
さんに「カルロス・アギーレって知ってますか? 林さん、たぶん好きだと思いますよ」と言われました。

 カルロス・アギーレ…、最近どこかで目にしたような名前だなと思ったのですが、思い出せず、こう答えました。「北村さんのオススメでしたら今度タワーかユニオンに行ったときにでも買ってみますよ」

 すると北村さんが「いやこのアーティスト、自分のインディーズ・レーベルで出しているんで日本ではちょっと入手が難しいんですよ。たまに少しだけ入荷することもあるんですけど、それもすぐ売り切れちゃうんです。今度コピーして持ってきますよ」ということでした。

 で、先日、北村さんからそのカルロス・アギーレのCDRを2枚頂いたのですが(もちろん後でちゃんと正規盤買いますからね)、これがもうすごいことになっているんです。

 で、とにかくどんな人なんだろうと思ってうちに帰って検索してみたら、ひっかかったのが山ブラのディスクガイド大洋レコードでした。なるほど、山ブラで見たのをなんとなく覚えていたんですね。

 北村さんの情報によると(北村さんはアルゼンチンでライブも見ています)、この人は現在の南米の重要音楽家10人にも選ばれている人(音を聴けば当然という気がします)で、ピアニスト、作曲家で、アルゼンチンのコンテンポラリー・フォルクローレ・シーンを代表する人なんだそうです(フォルクローレと言っても『コンドルは飛んでいく』の世界ではなくて、ネオアコあたりが語感的には近いようです)。アルゼンチンの地方の音楽を調べたりする人だそうなので、ちょっとアカデミックよりな人なんでしょうか。

 で、北村さんも山ブラさんも大洋レコードさんも指摘するように、この人の音楽、なんだか「ミナスっぽい」んです。「Violeta」というアルバムなんかすごく「Infinite Love」に印象が似ているんです(インフィニトが空を飛んでいる感じだとしたら、ヴィオレタは海底を漂っている感じという違いはありますが)。「やっぱりこの人、ミナスの音楽とか聴いているんですかね?」と北村さんに聞くと、「たぶん聞いていると思いますよ。アルゼンチン人ってブラジル音楽好きだから」と言ってました。

 このカルロス・アギーレがどこまで意識的にブラジル音楽を取り入れているのかちょっと知りたいところですが、それはまた別の話ですね。

 しかし、こう書いていてつらいのはホント、入手困難だという事実です。今のところ、大洋レコードとラティーナ
くらいしか扱っていないようです。

 そこで、お願いなのですが、誰か勇気ある人、このカルロス・アギーレのレーベルとライセンス契約して日本で正規国内盤として売り出していただけないでしょうか。こういう音楽はやっぱり日本語の解説と対訳がついたもので持ちたいと思うんです。

 蛇足なのですが、HPを見ていただければわかるかと思うのですが、カルロス・アギーレさんが持つ世界観ってとても素敵なんです。私は雲をクリックしたときに雨が降ってきたのには、正直やられてしまいました。ちょっとブラジルにも日本にもない感覚ですよね。

 こんな素晴らしい音楽が日本で入手困難なんてちょっともったいないと思いませんか?

                    ●

 中村心之さん(ハダメス・ニャターリのCDを企画制作した方です)から「林さん、ブラジルのクラシックってすごく面白いんですよ。例えばこんなアルバム知ってます?」と興味深いアルバムを紹介されました。 

 このアルバムはジルソン・ペランツェッタ名義で、クラウヂオ・サントロというクラシック作曲家の「前奏曲集と愛の歌曲集」という作品を演奏したものです。で、前奏曲は基本的にジルソンのソロ・ピアノ(チェロとかが入るのもあります)で、歌曲の方はクワルテート・エン・シーとボカ・リヴリが参加しています。そう男女混声八人コーラスなんです。

 で、このアルバム、もうメランコリックの嵐でたまんないんです。切なくてカウンターの中で倒れ込んでしまうくらいなんです。

 さて、このアルバムを中島ノブユキさんがいる時にさりげなくかけてみました。そしたら中島さん5秒聴いて「ちょっとちょっとこのピアノ誰? 何これ? すごいんだけど!」って言ったんです。「また中島さん?」と思ったあなた、中島ノブユキさんってめったに音楽を誉めたりしないの知ってます? で、こんなに食いついてくるのなんてホントないんです。

 で、これはジルソンやエン・シーの仕事が原因なのではなく、このクラウヂオ・サントロという作曲家がすごいのではと考え始めたのです。


 さて話は変わって、昔、私はWAVEのクラシック売場で働いたことがあったのですが、そこではヴィラ・ロボスってすごく売れる定番商品だったんです。意外ですか?

 ここでクラシックのCDを買う人たちを想像してもらいます。一般的なのはレコード芸術という雑誌を毎月購入して、「フルトヴェングラーの1945年の録音が…」とかって語るタイプです。
 
 しかし、本当に一番多いのは小さい頃からピアノを習っていて、音大に入って今は普通にOLやってますみたいなタイプです。そういう人たちって意外と自由にボサノヴァ買ったり、ジャズ買ったりしながら、クラシックももちろん買っているんです。で、そういう人たちがヴィラ・ロボスを買うんです。

 あと、私は坂本龍一キッズ系と呼んでいるのですが、ドビュッシーやラヴェルから現代音楽なんかを聴くタイプの人たちです。実はこういう人たちもすごくたくさんいて、その人たちは積極的に20世紀以降の全世界のクラシックなんかにすごく興味を持っているんです。

 で、提案なのですが、その人たちに向かって「ブラジルのクラシック」を紹介する本を誰か作ってくれないでしょうか。あるいはもう少し広げて「ラテンアメリカのクラシック」というのもありかもしれないです。キューバとかアルゼンチンのクラシックも面白そうですよね。

 CDも出して下さい。たぶんブラジルにはブラジル人が演奏したブラジル人作曲家のレコードがどっさりと存在するはずです。そのあたりって、宝の山だと思うんですね。

 クラシック好きも動くし、ブラジル音楽好きも動くと思うんですよね。それに興味を示す推定人数は5万人はいます。

 誰かやってくれないかなあ。まずはこのジルソン・ペランツェッタのアルバムあたりから… 

           ●

 さてクラシックつながりで、また雨と休日
の話しです。

 先日、トレフル
というボッサの向かいのお花屋さんでお花を買った(海の日にCayに贈ったあの花です)ら「雨と休日セレクションのCDーR」
を頂きました。これがもうものすごく良いんです。

 クラシックの室内楽曲をまるで3分間のポップ・ミュージック感覚で扱って、ボサノヴァやジャズの静かな曲に混ぜてCDをコンパイルするっていうアイディア、いろんな人がトライしていると思うんですね。でも残念なことにほとんどが失敗しているように私は感じているんです。

 しかしこの「雨と休日セレクションCD−R」はおもいっきり成功しているんです。成功の理由はこう考えます。1.寺田さんがすごくたくさん音楽を聴いている(今ってネットがあるから音楽をたくさん知っている人はいるのですが、ちゃんと聴いている人って逆にいないんですよね) 2.寺田さんの音楽に対する世界観がすごく確立されていて揺らがない 3.センスが良い

 最近はいろんな人が雨と休日の話しをしています。いずれ「雨と休日系」って言葉が出来るねなんて声も聞きました。

 でも、みんなに言うのですが、このお店、ネットじゃ良さは伝わりません。是非、西荻に足を運んでください。

 と言うとほとんどの人たちが「いや林さん、西荻って遠過ぎるよ」って言います。あ、この言葉ってあれだ、鎌倉のディモンシュが話題になり始めた時にみんなが言ってた言葉に似ているなと思いました。

 で、西荻、いろんな骨董屋や家具屋、渋い古本屋や可愛いカフェなんかがたくさんあるのって知っていますか? 休日にそれらを一つ一つ回るっていうのも楽しいと思いますよ。

 雨と休日、わざわざ西荻まで行く価値あると思います。「CDの売り方」のいろんな可能性を感じさせてくれますよ。

           ●

 最後にお店の宣伝です。ボッサ・レコード、新しくレコード入荷しました。もし興味がありましたらのぞいてみて下さい。試聴も出来るし買わなくても楽しめると思います。

 音楽の話しだとついつい長くてすいませんでした。
posted by ベーマイストレス at 15:52| Comment(0) | ブログ

2009年08月04日

The Other Side of Jobim

barquinho ヒガシノリュウイチロウ http://barquinho.biz/

Antnio+Carlos+Jobim.jpg

 「いかにしてボサノヴァ/ブラジル音楽にたどりついたか」シリーズ、今回はやはりこの人のことは避けて通れないアントニオ・カルロス・ジョビンかな。全く脈絡ないけど…。

 ジョビンについては一家言持つ人が多く、いろんなところでその素晴らしさについて語られていて、今さら僕などが解説することは少ないので個人的・主観的なことを書いてみます。

 最初に結論を言ってしまえば、ジョビンがいなければ僕はブラジル音楽を聴いていなかったと思います。ジョビンのモダンなコード進行による数々のボサノヴァ・スタンダードを聴いたからこそ、その圧倒的な独自性に興味を持ち、「ブラジル音楽ってすごい」と感じてその他のブラジル音楽にもはまっていったのです。ボサノヴァやMPBには、ジョビンが作った曲でなくともジョビンの影響があったからこそ生まれた名曲も少なくないでしょう。ホベルト・メネスカルの転調を多用した作風も明らかにジョビンの影響だと思うし、MPB世代の音楽も、ジョビンがいたからこそ生まれ得たものなのではないでしょうか。

 あと、ビートルズ以降のロックを中心に音楽を聴いてきた人間にとって、やはり“自作自演アーティスト”というのは親近感があるし、感情移入しやすいですね。ジョビンは中期以降自分で歌詞も書いていて、ナイーヴな感性を表現した歌詞を書いているし、それを自分で歌った録音も残っている。そんなところも魅力的です。「リージア」や「ヴォセ・ヴァイ・ヴェール」といった曲からは“天才作曲家”の人間くさい一面を垣間見ることができます。ジョアン・ジルベルトの演奏はもちろん比類なく素晴らしいものだけど、自分の感情を吐露するようなことはあまり無いので、そういう意味でもジョビンには親近感を持ちやすいのかもしれません。

 さて、世の中にはジョビンの作品を扱った作品は星の数ほどありますが、本人の演奏・作品のなかではどれが好みかと問われるなら、僕は1973年の『マチタ・ペレ』、1975年の『ウルブ』のあたりが今は好きかな。どちらもクラウス・オガーマンの壮大なオーケストレーションが大きな位置を占めているけど、クールで甘すぎない良い仕事をしています。耳タコと化した有名曲がほとんど入っていないところも良い。そしてこの2作品は独特のダーク感というか、ダウナーな雰囲気を持っているところも好み。

 『ウルブ』を初めて聴いた時のことをいまだに印象強く覚えています。もう15年以上前だと思うけど、京都まで車で買い物に行って(当時は大阪府に住んでいた)当時ブラジリアン・ディスクがバリバリ最強だったヴァージン・メガストア河原町店で『ウルブ』を購入。夕暮れ差し掛かる鴨川沿いの道路を帰路につきながら買ったばかりのディスクをカーステレオに突っ込み1曲目の「ボト」が流れてきた時、車内の温度が1〜2度下がった気がしました。「イパネマの娘」や「ジェット機のサンバ」のジョビンの印象とは全く違うダークな感触に驚いたのですね。ビリンバウの乾いた音、不穏なベースライン、エレピの不協和音、そしてジョビンとミウシャの緊張感のあるデュエット、そして壮大なオーケストレーション。そこにはボサノヴァ的な感触は全く無いけれど、ジョビンにしか作り得ない高密度なブラジル音楽がありました。そして続くスローなアレンジの「リージア」の美しいこと。ジョビンが『ウェイヴ』あたりまでのいわゆるスタンダード・ボサの作曲家で終わっていても、もちろんその世界的地位は揺るぎなかったはずですが、『ウルブ』や『マチタ・ペレ』のような、単に聴きやすいだけじゃないパーソナルな作品があるから、僕はボサノヴァというジャンルを越えてジョビンというアーティストを愛しているのでしょう。

 最後にやっぱりギターのことを書くと、ジョアン・ジルベルトやバーデン・パウエルのようにあまり話題にならないけれど、ジョビンもまた独特の個性を持ったギターの名手だと思います。ジョアンのギターはぶれることのない右手親指の2ビートの上で、高音部がサンバのアクセントを黙々と刻み続ける、あくまでも弾き語りの伴奏に特化したものだし、バーデンのギターは鋭いアタックを武器にパーカッシヴにギターをドライヴさせるものですが、ジョビンはその中間といったところでしょうか。バーデンほどではないにしろ、ジョビンのギターはパーカッシヴで、ジョアンの弾き語り伴奏型よりも自由にリズムを刻み、アクセントが多いです。これはやはりアレンジャー的発想からくるボサノヴァ・ギターのとらえ方だと思うし、アンサンブルの中に入るととてもかっこいいです。彼自身のアルバム『ウェイヴ』や、アストラッド・ジルベルトのファースト『ジ・アストラッド・ジルベルト・アルバム』のギターにぜひ耳を傾けてください。もしかして無意識に聴いてきたこのジョビンのギターが、ボサ・ギターのデフォルトに思えてこないでしょうか。



↑ジョビンのギタープレイに注目!

Ps.若い時のジョビンってとてもハンサムかつおしゃれですよね。才能豊かでハンサムでおしゃれときたら、きっとモテモテだったのではないでしょうか。履いている靴なんかも、ジョアン・ジルベルトと比べても格段にファッショナブル!そんなところもとっても好きなんですが、晩年太ってガラリと印象が変わってしまいました。
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2009年07月30日

マ〜ドゥレ〜イラ〜♪

Bar Blen blen blen 宿口 豪 http://www.blenblenblen.jp

夏が来たっ!て感じですね。

俄然テンションが上がりますが、僕は夏の初めにいつも体調壊すんですよ。
早く暑さに慣れたいものです。

さて、そんな今年の夏、ウチの店で相変わらずヘヴィー・ローテーションなのがアルリンド・クルスの『MTV Ao Vivo』デース。

80年代初頭からフンド・ヂ・キンタウのフロント・マンとしてパゴーヂの黄金期を築き、またその後90年代はソンブリーニャとのタッグで名曲を量産し続けたアルリンド。

そしてソロとして第3のピークを迎え、ノリにノリまくっている彼の“今”が凝縮されているのが本作なのだ。

マリア・ヒタ『Samba Meu』やパウラ・リマ『Sinceramente』などへの楽曲提供、マルセロD2やレアンドロ・サプカイ(マリア・ヒタのプロデューサーにして今の彼氏!)ら新世代との交流を見れば、今の彼がどれだけ重要なポジションにいるか解るでしょ?

弾けるパルチード・アルトに始まる「これぞパゴーヂ!」な曲から、みんなで一緒に歌いたくなる懐っこいメロディーまで。
豪華ゲスト(と言っても彼にとってはいつものダチ)と共に奏でられる演奏は必聴ですゼ。

中でも印象的な曲と言えば・・・「Meu Lugar」ですな。うーん、サイコー!

サビで繰り返される“マドゥレイラ”っていうのは、昔の女の名前じゃないよ、地名なのです。
ジョルジ・ベンジョールもこの地をタイトルにしたカッチョいい曲を歌ってますよ。

リオの中心地からバスで北西に40分から1時間くらい、電車だと「絶対乗るな」と言われるゾナ・ノルチ方面、10数駅目にあるのがマドゥレイラ。

さて、そのマドゥレイラに何があるの?と言われれば・・・そこにはリオの4大サンバ連のうち2つの本拠地があるのです。

1つ目がブルーのリボンでお馴染みのポルテーラ。今年のブラジル映画祭の大目玉『O Misterio do Samba』(プロデューサーはマリーザ・モンチ!)はポルテーラの長老たちをルポした貴重なアーカイヴ、必見ですぞ!

そしてもう1つが、インペリオ・セハーノ。インペリオ・セハーノとは・・・コレは僕が語れることではないんですよ。

皆さんはKTa☆brasil(ケイタブラジル)という男を知っていますか?

数々のイベント、番組でのMCやDJ、パーカッショニストとして多忙を極めるお祭り男、ご存知の方も多いことでしょう。
彼が長年参加し続けているサンバ・チームこそ、このインペリオ・セハーノなのです。詳しくはコチラを御覧アレ!

さて、KTa君と言えば。
この度Newsweek誌が選ぶ「世界に尊敬される日本人100人」に選ばれました。コレは凄い!

普段から勉強熱心で、やりたいことに注ぐエネルギー量が半端ない彼の努力と才能が認められた結果ですな。

おめでとう!!KTaくん!

KTa君の声を聴いたことがありますか?
ブログだけでは伝わりきらない彼の熱いハートが絶対に届くハズなので、是非彼の仕掛けるパーティーに遊びに行ってみてください!
スッゲー楽しいから。

そして文章だけではない、彼の“生”の声に是非耳を傾けてください!


話をマドゥレイラに戻しましょう。

2007年の2月、店を2週間休んでブラジルに行っちゃったときの話。

当時リオに滞在中だった友人とコパカバーナ海岸で待ち合わせをしたのです。

普段から割とグダグダな友人は相変わらず遅れてきました。

すっかり日に焼けてちょっとカリオカかぶれになっていた彼とビールをグビグビ飲みながら、彼は将来についていろいろ話してくれました。

バーテンやりながら音楽を続けたい、日本でもっと楽しいサンバ環境を作りたいetc…彼の妄想は尽きることがない様子。

後日一緒にマドゥレイラに行こうと誘われ、モチロン快諾、その日は昼過ぎに別れました。


そして数日後。

セントロで待ち合わせ、バスでマドゥレイラへ。

こんな遠くまで来ちゃって大丈夫かな〜なんて思いつつようやく到着、ショッピング・センターもあるなかなか賑やかな街でしたが、人の視線が凄かった。

東洋人が珍しかったんでしょうね、日系人なんてココにはいないんですよ。

そもそも観光で行くような場所ではないんですね。

その日はインペリオ・セハーノの練習場でアルリンド・クルス主催のイベントがあるとのこと。

ステージに近いテーブルを確保、缶ビールを文字通りバケツに山ほど用意して準備オッケー!

アルリンドは勿論、マルセロD2やベッチ・カルヴァーリョ、ピキ・ノーヴォ、グスタヴォ・リンス、その他いろいろ出てきてテンション上がりまくり!

友人は隣のテーブルにいたオバチャンに大モテで、一緒に踊ったりビールをしこたま飲んだりで、気づけばもう深夜3時でした。

帰りは当然バスもなく、コンビと呼ばれる乗り合いワゴン車でなんとか戻り、ホテルに着いたのは明け方。

う〜ん、とてもいい思い出です(遠い目)。



さて、その友人、camaci(カマシ)君は帰国するや否や、妄想を実現化するため走りだしました。いつものグダグダがちょっとウソのように。

そしてそのわずか数ヵ月後、aniさんが中心となって横浜に小サンバ集団G.R.B.P mocidade vagabundaを設立、関内にサンバをコンセプトにしたバー、barracao da mocidadeをオープンさせてしまうのでした。

それからの彼らの活動は皆さんご存知の方も多いことでしょう。数々のクラブ・イベントやパーティーに出演、その活動は多岐に渡ります。

彼らの楽屋を訪ねるとオモシロいんですよ。ある人は黙々とイメトレ、ある人は酒を飲みすぎていて他のメンバーに怒られ、ある人はずっとくだらない冗談を言いあって爆笑しあったりと、みんな表情豊か。

ブラジルってこういう奴らばっかだよな〜なんてニンマリしちゃうんですよ。


そしてなんと!この度2000組近い応募の中からわずか16組という狭き門を突破し、彼らはサマーソニックに出場することになりました!

コレはスゴイぞ!おめでとう!!

弾けまくっちゃってくださいよ!

皆さん、是非彼らの躍動感溢れるステージを目の当たりにしてください。



さて、KTa☆brasilとmocidade vagabundaの共通点と言えば。

彼らは物凄くインテリで勉強熱心だし、経験もウンチクも人一倍蓄えている。

でも人前に出てパフォーマンスをすることを「エンターテイメント」であると自覚しているから、ウンチクは家の引き出しにしまってくるんですよね。

“クラブ”という夜の遊び場にはできるだけアカデミックな要素は持ち込まないように。

何の予備知識も持たない普通の子が、普通に興味を持ってくれることを願って。

時に自称ブラジル通の人たちから揶揄されることもあるでしょう。「軽いよね」なんて言われちゃったりして。

でもそんな雑音は彼らの耳には入らない。

なぜなら自分達の大好きなモノを日本中に広げようという使命感を持っているし、自分達の活動が楽しくてしょうがないから。

そしてそんな彼らを、僕は同じブラジル音楽好きとして共感し、誇りに思うし、応援しています。

イェイ!いいぞ、いいぞ〜!


でもまだまだカッコイイ連中がいるから紹介させてくださーい!

まずはブレンの火・土曜日を手伝ってくれてるゆうこちゃん率いるBAQUEBA(バッキバ)だ。

レシーフェの重量級リズム、マラカトゥを演奏するイケメン&カワイコちゃんタイコ集団だぜ〜。

今年の「Saude!Saudade…Carval2009」のオープニング・アクトで衝撃のお披露目以後、現在はDJのスクラッチもフィーチャーして活動中。

カッコいいゼ〜!!

ワークショップも随時開催中とのこと。

今後もイロイロな予定が入ってるっぽいよ。詳しくはブレンで直接ゆうこちゃんに聞いてくれ〜!


そして期待の新人、カンタス村田&サンバ・マシーンズ

こないだ音源をもらったんだけど、コレが耳から離れない。

サンバ、ファンクを織り交ぜつつも仕上げはあくまでもポップスなのだが、ブラジル音楽通がニヤリとする箇所がたくさん用意されているのだ。

そして何といってもフロントマン、カンタス君の歌の存在感がイイネ!

ライブも結構やっているみたいだから要チェック!!


彼らに続けとばかりに僕もお店を適度にがんばりま〜す!
posted by ベーマイストレス at 17:17| Comment(0) | ブログ

2009年07月23日

ラティーナ 夏のセール開催中

Blenのゴウです。

最近ちょこちょこレヴューを書かせてもらっている月刊ラティーナ、今回はジョルジ・ベンジョールの81年盤を解説しましたので是非読んでくださいね〜。

そしてラティーナと言えば!毎年恒例、年2回のお楽しみ、セールが今まさに開催中ですよ〜。

リストはコチラ、今回も安い、ヤバイ!特価品も充実ですな〜。

探していたあんなCDやらこんなDVDやらを大人買いするチャンス!

7/25(土)までですよ〜、特価品目当ての方は特に急げ〜!
posted by ベーマイストレス at 15:15| Comment(0) | ブログ

2009年07月17日

7/20(月・祝)は青山に集合!

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先日コチラでお伝えしましたこのイベントに、Bar Blen blen blenが出店いたしまーす!当ブログで提案した「肉とダンス・カルチャーの明るい未来」が早くも実践される運びとなりましたよ、やったゼ!
ということで、皆様のご来場を心よりお待ちしております!


★SPIRAL RECORDS + NRT presents
 MUSIC SPIRAL vol.1 "Brasil 海と音楽"

 2009年7月20日 (月・祝)
 @EATS and MEETS Cay (南青山 / SPIRAL B1F)
 
 #1 WORKSHOP 16:00〜
 「この夏、海に連れていきたいブラジル音楽」
  ナビゲーター: 中原仁
  
 #2 SPECIAL LIVE
  naomi & goro

 #3 DJ EVENT 17:30〜
 「Samba-Nova」
  DJs: 成田佳洋(NRT)、宿口豪、haraguchic、中原仁
  Guest DJ: 橋本徹(SUBURBIA)
  Brasilian Food: Bar Blen blen blen
  
 CHARGE:
  WORKSHOP / SPECIAL LIVE / Samba-Nova 共通チケット ¥4,000
    ※定員あり / 予約可
  Samba-Novaのみご入場のお客様 ¥3,000
 
 詳細はコチラ
 
SPIRAL RECORDS(南青山 / SPIRAL 1F)の今夏のキャンペーン"Brasil 海と音楽" を記念したスペシャル・イベントが開催!

放送21年目を迎えたブラジル音楽のラジオ・プログラム「SAUDE! SAUDADE...」(J-WAVE)のプロデューサー、中原仁による "この夏、海に連れていきたいブラジル音楽" をテーマとしたワークショップに、7月8日に新作をリリースするnaomi & goroのスペシャル・ライブ、そして東京のブラジル音楽シーンを代表するDJイベント "Samba-Nova" が同時開催!

<共通チケットのお問い合わせ / ご予約>
  電話予約 : SPIRAL RECORDS 03-3498-1224
  メールご予約 : sea-brasil@spiral.co.jp
  (ご予約開始 : 7月1日 AM11:00〜)
  
●メールでのご予約の際には、来場をご希望なさるお客様のお名前をカタカナ・フルネームでお書き添えください。ご予約が可能であるか、ご返信差し上げます。
●ご予約はお1人様につき、2名までとさせて頂きます。
●定員に達し次第、ご予約を終了させて頂きますので、ご了承ください。
●定員に達しますと、当日の共通チケットの販売はございません。確実にご入場をご希望のお客様には、早めのご予約をお勧め致します。
posted by ベーマイストレス at 06:54| Comment(2) | ブログ

2009年07月14日

カシャーサフォーラム2009開催!

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ブラジル大使館(北青山)で7月23日午後2時からカシャーサフォーラム2009が開催されますが、試飲会中、バルキーニョ東野がボサノヴァ演奏を数曲させていただきます。平日のお昼ですが、どなたでも参加できますので、ぜひ下記ページで詳細をご確認下さい。また、バルキーニョでも参加受付しておりますので、どうぞよろしくお願いします。

カシャーサフォーラム2009 with 試飲会!
posted by ベーマイストレス at 14:40| Comment(0) | ブログ

2009年07月10日

タイ料理とラム・トロピカリアとレモン・シャーベット、あるいはチルドレンズ・ゲーム

bar bossa 林 伸次 http://barbossa.com

 正直な話し、タイ料理なんて二度と口にしないと思っていました。というのは10数年前のエスニック料理ブームの時に一度タイ料理を食べて、「この味は自分には絶対ムリ」と痛感したからです。

 話しは少しそれるのですが、私はありとあらゆるものに対して趣味が「OL女子大生的」なんですね。いわゆる渋いものとか難解なものって全くわかんないんです。ホルモンやシメ鯖、ヌーヴェル・バーグやフリー・ジャズ、腕時計や真空管アンプ、アイラモルトやハーブ系リキュール、といった世の中の渋い趣味のものが全部ダメなんです。

 だからその流れで、タイ料理はちょっとハーブが多すぎてダメだなと思っていたんです。

 でも、吉祥寺を妻と歩いていてなんとなく目に入ったタイ料理屋さんに飛び込んでみたんですね。というのは最近、期待して出かけた飲食店がことごとく自分の趣味にあわず、何か新しい味のジャンルに挑戦してみたいなと思っていたんです。

 するとどうでしょう。そのタイ料理屋さんで出てくる料理が何もかもおいしくて、あれいったいどうしたんだろうと思ったわけなんです。

 これは理由はすぐに判明しました。結婚してから毎日妻の料理を食べているわけですが(私は全く料理ができません)、妻はハーブが好きでやたらと料理に入れちゃうんですね。それでいつの間にか自分の味覚が変化していたんです。

 そうか、ハッカクやパクチーを入れるからこそ味に多くの重なりや深みが出来てより食材のおいしさを楽しめるんだな、ということが理解できるようになっていたんです。

 でも、今までタイ料理って全くのノーチェックだったので、どういうお店や料理がオススメなのか全然知りません。そこでお願いがあるのですが、オススメのタイ料理のお店とか料理とかを教えてもらえませんでしょうか。

 あの、もちろんバール・ボッサの店内で教えてほしいのですが、コメントに残してくれるのもありですよ。って書いても、なぜかコメントはくれないんですよね…

                ●

 次はお店の宣伝です。

 ラム・トロピカリアという飲み物を7月下旬から始めます。

 本当はラムにパイナップルとマンゴーとレモンを漬け込んだラム・パンチなのですが、妻が「『ラム・パンチ』って名前がオシャレじゃない。私だったら名前で頼まない」と言うので、名前を考えたところ、「ラム・トロピカリア」という名前になりました。はい、もちろんカエターノ・ヴェローゾのファンがどうしても注文してみたくなるというのをねらった上でのネーミングです。でも、ホントおいしいですよ。

                ●

 あと、オープン当初から「アイスとかシャーベットとかないんですか?」ってずっと言われ続けていたのですが、やっと理想的な味に出会ったので始めます。

 自家製のレモン・シャーベットです。ホント、すごくシンプルなレモンの酸味だけが楽しめる味です。たぶん、ちょっとしたお口直しで注文される人が多いだろうなと思ったので「一口サイズで¥300」という価格設定にしました。ちょっとサッパリしたいという方は是非お試しください。

                ●

 さて「チルドレンズ・ゲーム」というお題でお話を書くことですよね。

 最初は女性受けするあたたかい子供の遊びの話しを書こうと思っていたのですが、「いやいや、子供の遊びってホントはすごく残酷なんだよな」と思い直して下のような話しを書きました。

 ゴウさん東野さん、またまた重い話しですいません。重い話しが嫌いな人は読まないで下さいね。

                ●

 僕たちがまだ小学校にあがる前、ミホちゃんが呪いの言葉を教えてくれたよね。あの頃僕は近所の悪ガキ3人組にいつもいじめられていて、それを見かねたミホちゃんが
「私がすごくよくきく呪いの言葉を教えてあげるから、それであいつらに仕返ししようよ」って言ってくれたんだっけ。

 あの悪ガキ3人が池で溺れて死んでしまったのは、やっぱりあの呪いの言葉が原因だったんだよね。まあとにかくあの後、僕には平和な生活が戻ってきたからとても嬉しかったんだけど。

 ミホちゃん。小学4年生の時にすごく体罰がひどかった男の先生がいたのって覚えているかな。一度、僕は全然悪いことをしていないのに「教室全員の責任だ」って言ってその先生がみんなの顔を往復ビンタしたことがあったんだ。

 で、僕、うちに帰ってあのミホちゃんに教えてもらった呪いの言葉をとなえたんだ。そしたらその先生、交通事故で下半身不随になっちゃってね。教室にはまた平和が戻ってきたんだ。

 高校の時にミホちゃんに言い寄ってくるキザな男がいたのは覚えているかな。ミホちゃんはたぶん嫌がっていたはずなのに、あいついつもミホちゃんにプレゼントとか渡していたじゃない。

 で、僕、ミホちゃんのことを助けなきゃと思って、うちに帰ってあの呪いの言葉を使ったんだ。そしたらあのキザな男、大火傷してひどい顔になっちゃったじゃない。それでミホちゃんからも離れていって。ミホちゃん、あの時、君を助けたのは僕だったんだよ。

 ミホちゃんが25才の時に結婚した男もいたよね。そうあの結婚式の時、ミホちゃん、最後に涙を流していたじゃない。僕だけは気がついたよ。ミホちゃんはこの結婚を本当は望んでいないんだって。

 もちろん僕はあの呪いの言葉でミホちゃんの夫になる男を消してしまったんだ。あの男は確か通り魔に刺されたんだよね。

 でもミホちゃん。気になるのは、その後、ミホちゃんは家で首を吊って死んでしまったよね。悩みがあるんなら僕に相談してくれれば良かったのに。僕はいつでもミホちゃんの味方だから、あの呪いの言葉でどんなやつでもやっつけてやったのに。

 ミホちゃんがいなくなってから僕はずっと部屋に閉じこもったまま毎日何にもしないで暮らしているんだ。両親は「何か仕事を探しなさい。いつまでも子供じゃないんだから」っていつもうるさいんだけど。

 昔、僕たちがまだ小さかった頃、ミホちゃんに教えてもらったあの呪いの言葉、今度は誰に使ってやろうか、最近はそればかりを考えて暮らしているんだ。

                ●

 アントニオ・カルロス・ジョビンが書いた曲で「チルドレンズ・ゲーム」というとても美しい曲があります。この曲はインストの時は「チルドレンズ・ゲーム」、ポルトガル語詞の時は「バラに降る雨」、英語だと「ダブル・レインボウ」というタイトルになります。今回はその「チルドレンズ・ゲーム」というタイトルを借りて書いてみました。

 次回はちゃんと音楽の話しにします。
posted by ベーマイストレス at 13:48| Comment(0) | ブログ